第5回全日本極真空手道「型」選手権大会
         第6回東日本極真空手道選手権大会 に審判として参加して

旭川支部東光道場 原 一浩




 4月18、19日に行われた第5回全日本極真空手道「型」選手権大会と第6回東日本極真空手道選手権大会の審判員として参加致しました。

今年は例年通り、会場がグランシップに戻り、広い会場に多くの人が一堂に会しました。

自分が担当している東光道場から型大会に4名が出場しました。4名中3名が初出場です。なるべく側にいてあげたいと思うのですが、残念ながら審判をしているとほとんど試合を見る事は出来ません。偶然、担当のコートで試合をしてくれると助かるのですが、その場合も判定は苦労します。

今回は北海道高橋道場としては初めて型団体戦にもエントリーしました。メインコートで門馬道場のエースの組との試合でした。メインコートは一段高くなっており、近くには最高師範や外国の師範なども見ていて、自分も一度も上がった事のない舞台です。

たくさんの稽古を積み、当日を迎えましたが、選手たちは緊張したと思います。

結果は敗れてしまいましたが、後日、ビデオで確認すると、堂々と演武していたと思います。

個人戦でも全員、初戦を突破する事は出来ませんでした。 それでも自分は満足しています。 なぜなら、結果は結果として、どれだけ稽古をしたか分かっているからです。 稽古は嘘をつかないと言います。 その通りだと思います。 恥ずかしいような型を行った者は一人もいなかったです。

これに留まらず、次に向けて稽古を積んで欲しいと思いますし、その体験を他の道場生にも伝えて欲しいと思います。

さて、自分はと言いますと、型試合と組手試合、合わせて120試合くらい審判をしました。

審判は型試合3審制、組手試合5審制で行い、2チームを作るのですが、人数が足りず、一人か二人続けて行う事になります。 型試合の時には一人が残れば良かったので、2クール行えば休めるはずでしたが、休憩にいった女性の審判員の方が戻って来ません。そのまま3クール目に入りました。型試合を40試合近く見ると本当に目がショボショボします。しかし、選手は一生懸命に演武しておりますので、気持ちを切らないように、こちらも一生懸命でした。自分も道場生の応援に行きたかったのに、無責任な行動のおかげで見る事が出来ませんでした。

型試合の審判をしていて感じた事は、審判を行っている方、当然茶帯以上という事になりますが、必ずしも型の稽古を積んでいるとは限らないなという事です。型の審判をする以上、選手以上に型の稽古を積んでいなければなりません。

自分と判定が逆になり、何故、この動きを見落とすのか?と首をかしげる事もありました。微妙な所ではなく、完全な二度踏みや演武線から外れるような動きを見落とすと審判の信頼性が揺らぐと思います。反面教師として、自分ももっと型の稽古を積みます。

組手試合の方も3クール45試合を続けて行いました。こちらは組み合わせ的に必然でしたので、最初から気持ちを切らさないように行いました。

一瞬の攻撃を見落とさないように目を皿にしていましたが、一回、見切れなかった所がありました。上段回し蹴りが入り、技有りだと思ったのですが、主審側から見るとガードしていたそうです。まだまだ経験値が足りないと思いました。

中学生の部が多かったと思いますが、体格差や実力差が大きく、2回戦くらいまでは1本勝ちも多かったです。高橋道場の中学生が出たら、イイ線行っていたかな?と思ったりしました。武道・武術の世界に、たら・ればは無いのですが・・・。

型試合、組手試合を通して、主審の動作がマチマチでした。今回のように幾つものコートで試合が同時進行する場合、歓声で主審の声が聞こえず、動作で判断する事があるのですが、どちらか分からない動作があり、実際、どちらの選手が勝ったのか確認に来た御父母の方がいました。この辺りはしっかりとした勉強が必要だと感じました。

同時に第46回全日本空手道選手権大会が開催され、全日本なのにイラン、デンマーク、ジンバブエ等からも選手が来ておりました。

とある国の選手たちは会場で寝そべったり、食べ物を散らかしたり、メインコートを叩いて応援したり、判定にクレームを執拗につけたり・・・。強ければ良いのではなく、武道精神、極真精神を身につけなければ粗暴な振る舞いになってしまいます。 もちろん、礼儀正しく、尊敬の念を持って戦っていた選手も多かったですが・・・。 
 
 
今回の遠征では、世界総極真の師範、先生の方々、大石道場の関係者のみなさま、北海道高橋道場の御父母のみなさまに大変お世話になりました。 
 この場をお借りしまして、お礼申し上げます。ありがとうございました。押忍


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